血管の疾患である閉塞性動脈硬化症によって、脊椎における疾患とは無関係に、坐骨神経痛と似た症状が出る病気があります。
手足の慢性的な血流障害は、動脈の内側にどろどろした物質(血液中の過剰なコレステロールや中性脂肪)が沈着して血管の内膜が狭くなり、血液が流れにくくなり血栓ができて血管がふさがって起こります。
この病気は高脂血症や高血圧、糖尿病、肥満など生活習慣病と関係が深く、また喫煙やストレスなども原因のひとつと言われ、50歳以上の人に多く見られます。
特に糖尿病を患っている人では約10パーセントに閉塞性動脈硬化症が見られるので注意が必要です。
閉塞性動脈硬化症は全身に起きた動脈硬化が原因で、両足への血流が損なわれることで慢性的に血行障害を起こします。
血液が十分に流れてこないため、両足が酸素不足になり歩けなくなったり筋肉が痛んだりします。
症状が坐骨神経痛と似ていますが、坐骨神経痛では座ったり前傾姿勢で痛みが軽減されるのに対して閉塞性動脈硬化症では立ったまま休むだけで痛みがとれるのが特徴です。
閉塞性動脈硬化症は放っておくとどんどん動脈硬化が進んで血流がさらに悪化し、最悪の場合は酸素と栄養が不足して足が腐り始め、切断を要することもあります。
始めは両足の冷感やしびれ程度しか感じないため、つい見過ごしてしまうのですが、進行すると間欠跛行が出始めのちに激しい痛みと足先端の壊死が始まるというとても怖い病気なのです。
自己判断による治療で症状に改善がみられない場合は、早期に医師に相談する必要があるでしょう。